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離型フィルム入門講座(全5回)|第4回 付加機能を選ぶ

「離型フィルム」とは基材となるフィルムや紙に離型剤をコーティングしたもので、粘着面の保護や、樹脂成膜の下地に使用される製品です。シート状の粘着剤は被着体に押し当てるだけで容易に接着できるため、便利な製品ですが、使用直前まで粘着面を離型フィルムで保護する必要があります。そこで粘着製品の機能を最大限に発揮させるうえで重要となる離型フィルムの選び方を全5回に分けて解説します。 第1回離型剤の種類を選ぶ第2回離型フィルムの基材を選ぶ第3回離型剤の特性を知る第4回付加機能を選ぶ第5回総括 今回は第4回「付加機能を選ぶ」です。機能を付与した基材を使用することや、基材に塗料をコーティングすることにより、離型フィルムに機能を付加することができます。 機能を付与した基材の例としては、帯電防止フィルム、マットフィルム、着色フィルム等があります。基材に塗料をコーティングする場合、剥離性能に影響を及ぼす可能性もあるため、メーカーに相談の上、慎重な選定が必要となります。 印刷 平滑性が求められる用途では、離型処理面の背面への印刷をお勧めしています。離型剤と基材の間に印刷すると離型処理面の凸凹につながります。 帯電防止 離型フィルムを製造する際には除電装置を付け、フィルムの帯電を除去していますが、離型フィルムを使用する際にも再度帯電するため除電装置が必要となります。 フィルムが帯電していると、使用時にホコリを吸い寄せたり、被着体にスタティックマークがつくことがあります。離型フィルムに帯電防止処理をすることで、より帯電圧を低く抑えることが可能です。 帯電防止処理は離型処理面、離型処理背面、またはその両面に処理することが可能です。表面抵抗値109Ω/□が目安です。 表面粗化 処理方法 :・フィラーコーティング・サンドブラスト・エッチング・フィラー練りこみ フィラーコーティングは、フィラーを混合したコーティング剤を塗工し、フィルム表面に凹凸を形成します。粗さは、フィラーの形状、サイズ、添加量およびコーティング量によって決まります。他に基材への凹凸処理として、サンドブラストやエッチング加工があります。基材そのものにフィラーを練り込んで成膜したものもあります。 表面平滑化 平滑度を向上する方法としては高平滑基材の使用が一般的ですが、フィルムへのコーティングによる平滑化も可能です。 スクラッチ防止 離型フィルムを貼ったまま検査する場合、また光学製品に貼って出荷する場合は、スクラッチ防止のために、表面硬度が高く、透明性の良いハードコート剤をコーティングします。また、滑り性の良い材料を選択する場合もあります。 藤森工業の離型(剥離)フィルムラインナップはこちら お問い合わせはこちら 次回はいよいよ離型フィルム入門講座最終回「総括」です。お楽しみに!

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離型フィルム入門講座(全5回)|第3回 離型剤の特性を知る

「離型フィルム」とは基材となるフィルムや紙に離型剤をコーティングしたもので、粘着面の保護や、樹脂成膜の下地に使用される製品です。シート状の粘着剤は被着体に押し当てるだけで容易に接着できるため、便利な製品ですが、使用直前まで粘着面を離型フィルムで保護する必要があります。そこで粘着製品の機能を最大限に発揮させるうえで重要となる離型フィルムの選び方を全5回に分けて解説します。 第1回離型剤の種類を選ぶ第2回離型フィルムの基材を選ぶ第3回離型剤の特性を知る第4回付加機能を選ぶ第5回総括 第3回目の今回は「離型剤の特性を知る」。離型剤の特性を知り、用途に合わせて選定すれば、良好な剥離性能と機能を発揮できます。 離型フィルムの基本特性 1. 剥離力 剥離角度 剥離する角度によって剥離力が変わるため、評価方法として「90度剥離試験法」「180度剥離試験法」(日本工業規格JISZ0237:2009(粘着テープ・粘着シート試験方法)による)の2種類が良く使われます。 剥離速度 一般的な試験に使われる剥離速度は300mm/minです。粘着剤は粘弾性を有するため剥がす速度を上げると粘着剤が流動する時間が不足して、バネ(粘弾性)を動かす為に大きな力が必要になります。また、ある領域ではバネが切れて『バリバリ』と音がすることがあります。 経時変化 一般的に粘着剤に離型フィルムが貼り合わせられた状態では、経時で剥離力が上昇します。剥離力の変化を最小限に抑えるためには、剥がすまでの保管環境、時間を管理する必要があります。 2. 残留接着力 残留接着率とは、粘着剤本来の粘着力に対し、離型フィルムから剥がした後の粘着力を測定し、粘着力低下の程度を知る指標となるものです。離型フィルムを剥がした粘着面には、離型剤が移行し、粘着力が低下することがあります。離型フィルムの選定にあたっては、剥離力だけではなく、残留接着率への影響も確認する必要があります。 3. 密着性 基材フィルムと離型剤の密着性を確保するために、剥離処理の前にコロナ処理やアンカーコート処理を行います。 4. 耐溶剤性 離型フィルムに粘着剤を直接塗工する場合、粘着剤中の溶剤成分が離型剤に影響を及ぼすことがあるため、耐溶剤性の確認が必要です。 5. 濡れ性 離型フィルムに粘着剤を直接塗工する場合、濡れ性が悪いと粘着剤をはじきます。一般的に濡れ性の低いシリコーン離型剤では、はじいたり、オレンジピールのように凹凸ができたりすることがあり、離型剤種類や塗工量での制御が可能です。濡れ性を大きく向上させるノンシリコーン離型剤のラインナップもございます。 藤森工業の離型(剥離)フィルムラインナップはこちら お問い合わせはこちら 次回の第4回「付加機能を選ぶ」編では離型フィルムに剥離以外の機能を与えたり欠点のカバーを行う際のポイントを解説します。

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離型フィルム入門講座(全5回)|第2回 離型フィルムの基材を選ぶ

「離型フィルム」とは基材となるフィルムや紙に離型剤をコーティングしたもので、粘着面の保護や、樹脂成膜の下地に使用される製品です。シート状の粘着剤は被着体に押し当てるだけで容易に接着できるため、便利な製品ですが、使用直前まで粘着面を離型フィルムで保護する必要があります。そこで粘着製品の機能を最大限に発揮させるうえで重要となる離型フィルムの選び方を全5回に分けて解説します。 第1回離型剤の種類を選ぶ第2回離型フィルムの基材を選ぶ第3回離型剤の特性を知る第4回付加機能を選ぶ第5回総括 第2回目の今回のテーマは「離型フィルムの基材を選ぶ」。離型フィルムは基材・離型剤の層から構成されるため、離型剤と並ぶ重要な要素となる基材の選び方をご紹介します。 離型フィルムの基材の種類 前回コラム「第1回 離型剤の種類を選ぶ」では離型剤の種類・特性を解説しましたが、離型剤をコートする基材ごとにも適性があり、工業用、産業用、電気・電子用、医療・衛生用、食品、それぞれの用途に適したものをえらぶことが必要です。フィルム基材と紙基材について解説します。 フィルム基材(PET基材) フィルム基材としてはPETが汎用的に使用されています。 低熱収縮グレード離型フィルムの熱収縮率を調整することで、熱工程でのカールを抑制することができます。 高平滑グレードフィラーの影響を極力抑える処理や、低フィッシュアイ処理を施し、表面の平滑性を向上したものです。平滑性が高いフィルムをロール化するには高い技術が必要になります。 高透明グレードフィラー・キズ・異物の管理が重要です。表面処理による低ヘイズ化も可能です。 着色グレード白色・黒色顔料添加により遮光性を向上しています。 マットグレード練りこんだ粒子を表面へ析出させる 又は、サンドブラスト加工により表面を削ることで表面の凹凸を作製します。 帯電防止グレード帯電防止剤の練りこみやコーティング処理を施したものです。 フィルム基材(その他) ポリエチレン(PE)伸張性があるため被着体との追従性が良好です。 ポロプロピレン(PP)無延伸CPP:PEより耐熱、透明性に優れます。二軸延伸OPP:CPPより強度、透明性、耐熱性が高いですが反面、伸張性はありません。 その他(PC,PES,PEEK,PI,LCPなど)耐熱、耐寒性、耐衝撃性、電気的特性、減衰特性、耐薬品性、などの高い要求に応えられる反面で離型フィルムとして使用するには非常に高価です。 紙基材 グラシン紙耐油、耐水性があり、離型剤を直接コーティングできます。耐熱性、光透過に優れます。 目止めコート紙代表的なものはクレーコート、PVAコート。離型剤の目止め効果と印刷品質向上が特徴です。 PEラミネート紙防水性を備えます。PE面の表面粗さの調整ができ、ミラー、セミミラー、マットなどの選択肢があります。 PETラミネート紙平面性、寸法安定性が良く、平滑な粘着面を作ることができます。 その他(板紙、含浸紙、エンボス紙、など)特殊用途に対応した専用グレードが作られています。 Coffee break PET樹脂は今年81歳、PETフィルムの日本での生産は、1959年に開始され63年目になります。(2022年9月現在) 1835年ポリ塩化ビニル(フランス)1898年ポリエチレン (ドイツ)1938年ポリスチレン(ドイツ)1939年ナイロン(アメリカ)1941年ポリエチレンテレフタレート/PET(イギリス)1951年ポリプロピレン(イタリア) 藤森工業の離型(剥離)フィルムラインナップはこちら お問い合わせはこちら 次回のテーマは『離型剤の特性を知る』。離型剤の特性を知り、用途にあわせて適切に選ぶことで粘着剤の機能を損なわずに利用することができます。

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離型フィルム入門講座(全5回)|第1回 離型剤の種類を選ぶ

「離型フィルム」とは基材となるフィルムや紙に離型剤をコーティングしたもので、粘着面の保護や、樹脂成膜の下地に使用される製品です。シート状の粘着剤は被着体に押し当てるだけで容易に接着できるため、便利な製品ですが、使用直前まで粘着面を離型フィルムで保護する必要があります。そこで粘着製品の機能を最大限に発揮させるうえで重要となる離型フィルムの選び方を全5回に分けて解説します。 第1回離型剤の種類を選ぶ第2回離型フィルムの基材を選ぶ第3回離型剤の特性を知る第4回付加機能を選ぶ第5回総括 第1回目の今回は「離型剤の種類を選ぶ」。一言で"離型剤"と言っても種類は様々、対応する粘着剤や想定される使用状況により想定される用途に合わせた適切なものを選ぶことが重要です。そこで離型剤の種類と推奨される離型剤をご紹介します。 離型剤の種類 離型剤の種類は大きく分けて3種類(シリコーン系/フッ素含有シリコーン系/非シリコーン系)があります。 シリコーン系高い離型性能を持ちカスタマイズがしやすいフッ素含有シリコーン系シリコーン粘着剤に対し、高い離型性能を発揮する非シリコーン系剥離が重いが非シリコーンのため粘着層へのシリコーン移行がない シリコーン系 シリコーン系は表面エネルギーの低い(-CH3)基が表面に出やすい構造となっており高い剥離性能を有します。(-CH3)基以外の官能基を取り入れることにより、様々な特徴を発揮します。 <例> フッ素含有シリコーン系 シリコーン系にフッ素を含有させています。シリコーン系粘着剤専用グレードです。対応するシリコーン粘着剤の種類に大きく影響を受けます。フッ素を添加することによりシリコーン同士が結合しづらくすることで、スムーズに離型しやすくします。 <例> 非シリコーン系 剥離は重くなりますが粘着層へのシリコーン移行がありません。シリコーンを嫌う電子用途や筆記性の良さから文具関係などによく使用されています。長鎖アルキルアクリレート、長鎖アルキル変性高分子などがあります。 推奨される離型剤 使用する粘着剤の種類に応じて適切な離型剤をお選びください。 粘着剤推奨離型剤ゴム系シリコーン系アクリル系シリコーン系シリコーン系フッ素含有シリコーン系非シリコーン系ウレタン系シリコーン系重離型タイプ非シリコーン系 対ゴム系粘着剤 幅広い対象に対して良好な粘着性を発揮します。ただし耐候性、耐熱性はほかの粘着剤より劣ります。流動性が良いため、投錨効果の影響に配慮が必要となります。→ シリコーン系離型剤が多く選択されています。 対アクリル系粘着剤 再離型が必要な工程用・保護用から強粘着の固定用まで幅広い物性調整が可能で、透明性、対候性、耐熱性も優秀です。電子・光学分野での用途が増えており、精密かつクリーンな対応が求められます。→ 対応できる範囲の広いシリコーン系離型剤が適しています。 対シリコーン系粘着剤 他の粘着剤では粘着しないシリコーン樹脂やフッ素樹脂にも粘着します。使用可能温度域が広く、耐薬品性、耐水性に優れています。また、微粘着タイプは貼付作業時のエア抜け性に優れている為、ディスプレイの保護用途に広く使われています。→ 側鎖にフッ素を取り入れたフッ素含有シリコーン系や、微粘着タイプの場合は非シリコーン系が選ばれるケースも多く見受けられます。 対ウレタン系粘着剤 貼付作業時のエア抜け性に優れています。糊残りなく剥がしたい再剥離用途の保護フィルムに適しています。シリコーン系に比べると耐候性などは劣りますがコスト面では有利です。→ シリコーン系重離型タイプ、または非シリコーン系が選択される場合が多いです。 その他のポイント 離型剤の分類とは別離型フィルムが使用される状況によっても考慮が必要な場合があります。 硬化後の粘着剤に離型フィルムを貼付する場合→ 粘着剤に合わせた離型剤を選択します。 離型フィルムにダイレクトコーティングする場合→ 溶剤を多く含んだ粘着剤がコーティングされることが多いため耐溶剤に優れる離型剤を選択します。 溶融した粘着剤(ホットメルト)に離型フィルムを貼付する場合→ 高温で溶融させる為、基材の耐熱性が必要となります。ホットメルト成分の種類に応じて、対応できる範囲の広いシリコーン系離型剤から選びます。 半硬化タイプ(Bステージ)接着剤を離型フィルムにコーティングする場合→ 接着剤が半硬化の場合、粘着性はとても弱い為、繊細な離型力が必要になります。電子、電気用途に多いため非シリコーン系から選択します。 Coffee break コロナ禍の中、半導体不足の為に自動車の生産が遅れるなどの問題が発生していますが、今後も拡大してゆくと考えられる「半導体」関連業界にも離型フィルムは多数使われています。 半導体から、その下流である電子、電気分野では、シリコーン移行のコンタミによる接点障害(電流が阻害される障害)が懸念されており、非シリコーンタイプの離型フィルムが注目されています。非シリコーンタイプでは、従来苦手としてきた軽剥離領域に対応できるものも開発されており、大きな発展の可能性がある分野です。次回は、離型フィルムを選定するにあたり離型剤と並ぶ重要な要素である基材について掲載します。離型フィルムは基材に離型剤をコーティングしたものなので用途に合わせて基材も選定する必要があります。 藤森工業の離型(剥離)フィルムラインナップはこちら お問い合わせはこちら

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「光拡散フィルム」とは?光拡散の光学的働きや用途を解説

「光拡散フィルム」は、粘着剤に拡散粒子を混ぜたものをフィルム化した製品です。 光を拡散する機能を活かし、LCDのバックライトの光源を均一に発光させたり、モアレを防止する役割で、主に中小型のLCDで多く採用されてきました。その後、一時は中小型ディスプレイにバックライトを持たない自発光タイプのOLEDが台頭してきたことで需要が減少しましたが、表示特性向上に貢献する役割は変わらず、ZACROS(以下,当社)では幅広いヘイズのラインナップを継続的に取り揃えています。 それでは、当社のラインナップをベースに、拡散粘着フィルムの種類や選定時の注意点をご紹介します。 光拡散フィルムの種類 光拡散フィルムを構成する要素は「粘着フィルム」「拡散粒子」「ヘイズ」の3つに分けられます。これらの要素を組み合わせることで、さまざまなニーズに対応することができます。 ①ベースとなる粘着フィルム 項目単位測定条件POL-443POL-204測定時の粘着層厚みμm-2525ヘイズ%-0.50.6全光線透過率%-91.991.8対ガラス粘着力N/25mm0.3m/分15.525.3 ② 拡散粒子の種類 粒子径の代表例=2μm、5μm、7μm など ③ ヘイズのラインナップ 実績=20~75%、試作実績としては80%(その他についても応相談) 拡散粒子選定の考え方 ①モアレ対策 モアレとは、規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた時に、それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様のことで、干渉縞とも呼ばれます。画像処理でも画素を縦横に周期的に配置して表現することからモアレが発生する可能性があります。拡散粒子を使うと、光の直進性をある程度コントロールでき、いわゆる「ぼかし効果」でモアレ防止に使うことができると考えられます。 上図のように、モアレ防止には粒子径が大きいものの方が効果が大きくなるケースが多いと言えます。 ②光拡散効果 一方、光拡散効果だけを考えると、粒子径が小さいものの方が、光拡散効果は大きいと言えます。 同じヘイズの場合、粒子径が小さいものの方が添加量が少なく済むためベースとなる粘着フィルムが持つ粘着力などの特性に及ぼす影響が少ない効果もあります。 まとめ 上記のように、モアレ=干渉縞対策と光拡散効果に対しては、拡散粒子径の大きさはトレードオフとも言える関係にあります。その為、ヘイズ値に代表される光拡散効果と、粒子径で表される光の直進性コントロールによるモアレ対策のバランスを取った光拡散フィルムの選定が効果的になります。 今後、ディスプレイは用途がますます拡大し、様々な種類や表示モードが採用され、より明るく高精細なものが増えていくと考えられます。光拡散フィルムは表示特性に決定的に影響を及ぼすものではありませんが、仕上げのひと工夫として製品の完成度をひと段階あげるアイテムとして注目されている製品です。 当社ではベースとなるOCAフィルムの粘着特性と粒子径の組み合わせで、さまざまなヘイズ値のご要望にお応えしております。当社ホームページ記載のもの以外にもご相談に応じますので、ぜひお問い合わせください。 粘着フィルム一覧:https://electronics.zacros.co.jp/product/adhesion-film/お問い合わせ  :https://electronics.zacros.co.jp/contact/

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10.5世代パネルで真価を発揮する「2,500mm幅偏光板プロテクトフィルム」

テレビ・パソコン・スマートフォンなど、私たちの身の回りにある「画面」は年々大型化が進んでいます。特にテレビ画面は大型のものが普及しており、それに伴って偏光板といった部材も大型のものが求められているのです。そこで本コラムでは、10.5世代パネルで真価を発揮する偏光板PF(プロテクトフィルム)の市場動向や、画面大型化に伴う2,500mm幅偏光板の必要性と効率的な採り合わせについて解説します。 偏光板とは 偏光板とは、ディスプレイから発する光の振動の方向を整えるための部材です。例えば、テレビやパソコンなどのディスプレイに偏光板が装着されていなければ、画面は真っ白な光を放っているようにしか見えません。しかし、偏光板を装着することで光の振動が一定方向に整えられ、人間の目で映像をとらえられるようになります。パソコンで仕事をするときや、テレビ番組や映画のような娯楽を楽しむときなど、偏光板は私たちの日常生活に欠かせないものだと言えるのです。 偏光板については、「偏光板保護フィルムとは?その必要性から保護フィルムの選び方までを解説」にて詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。 10.5世代パネルに合わせて大型化する部材 近年、テレビなどのディスプレイサイズは10.5世代パネルと呼ばれ、大型化しています。また、大型パネルの採り合わせの効率を向上させるために、ディスプレイを構成する部材も同時に大型化しているのです。ここであらためて、10.5世代のサイズを確認するため、第6世代からのサイズを表で再確認しておきましょう。 第6世代1,500×1,800(mm)第7世代1,870×2,200(mm)第8世代2,200×2,400(mm)第9世代2,400×2,800(mm)2,450×3,050(mm)第10世代2,880×3,130(mm)第10.5世代2,940×3,370(mm)第11世代3,000×3,320(mm)第12世代3,350×3,950(mm) 偏光板幅の効率的な採り合わせ それでは、「偏光板幅」の採り合わせについて見ていきましょう。 偏光板は、ロールtoロールや、ロールtoパネルで製造し、最終的にパネルのサイズに合わせて裁断されます。その際、効率の良い採り合わせとして、以下のようなパターンが考えられます。 サイズパターン2,500㎜65インチ×3面65インチ×1面+43インチ×3面75インチ×1面+55インチ×1面110インチ×1面 など2,300㎜43インチ×4面65インチ×2面+43インチ×2面55インチ×2面+32インチ×2面 など1,500㎜55インチ×2面65インチ×1面+43インチ×2面43インチ×2面+32インチ×1面 など 今後の画面の大型化や採り効率の面を考慮すると、2,500mmの採り合わせの効率が重要視されていくでしょう。 2,500mm幅の偏光板PFの必要性 主力となるテレビ画面向けパネルのボリュームゾーンとしては、32インチから43インチへ、55インチから65インチへのシフトが進行しています。そして、10.5世代パネルで利用される部材において、真価を発揮するのが2,500mm幅の偏光板PFです。 上記の表のように、65インチであれば、「65インチ×3面」といった形で採ったり、大型サイネージ向けとしての110インチが1面採りできたりすることからも、2,500mm幅は出荷面積ベースの増加が予想されます。 このような市場動向から、2,500mm幅の偏光板PFの必要性がうかがえるのではないでしょうか。 そのため、藤森工業では『偏光板PF(プロテクトフィルム)』においても生産ラインを新設し、2,500mm幅ラインナップを追加しております。 藤森工業が高品質な偏光板PFを製造できる理由 藤森工業では、高品質な偏光板PFをご提供しております。 昨今のディスプレイの大型化に対応するためには、パネル部材の新たなラインが必要ですが、同時に製造工程における難しさも考慮しなければなりません。 例えば、偏光板の製造サイズを2,300mmから2,500mmに拡張する場合、ライン搬送や延伸、塗布工程などにおいて、品質担保を含めた製造難易度が急激に高まります。 藤森工業の偏光板PF製造では、「クリーン度クラス100」および「クリーン管理4原則」を徹底した作業環境のもと、さまざまな生産条件に対応できる継続的な技術力向上に努めております。 また、厳しい品質保証体系にて品質管理を行うことで、均一な品質を確保した「2,500mm幅『偏光板PF』」の新たなラインナップを増やすなど、高品質な製品の製造を実現しているのです。 藤森工業では「粘着フィルム/粘着剤」「剥離フィルム」なども提供 藤森工業では、「偏光板PF」のほか、「粘着フィルム/粘着剤」「剥離フィルム」などの製品につきましても、さまざまなタイプでのご用意がございます。偏光板PFにつきましては、2,500mm幅に対応可能です。また、粘着フィルムや剥離フィルムにつきましては1,400~1,500mm幅までの対応となりますが、市場の要望に合わせた性能カスタマイズを武器に製品展開し、お客様のご要望に合わせてご提供いたします。 粘着フィルム/粘着剤 粘着フィルム/粘着剤は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの部材を固定するための粘着製品群としてご提供しています。 粘着製品は、光学粘着や拡散粘着などを含め5つのタイプをご用意し、お客様の製品に最適なタイプをご提供いたします。 また、粘着製品のご提供形態についても、テープ形状や粘着剤などでの提供が可能です。粘着フィルムについては、「粘着フィルム」にて製品の特徴や機能・用途事例を紹介していますので、参考にしてください。 剥離フィルム 剥離フィルムは、剥離剤を精密かつクリーンにコーティングした製品です。 基材や剥離剤の種類、処理面などをお客様のご要望に合わせて選択できます。 剥離フィルムについては、「剥離フィルム」にて製品の特徴や機能・用途事例を紹介していますので、あわせて参考にしてください。 まとめ 近年、ディスプレイサイズは大型化し、偏光板PFといった部材も大型化されたものが求められています。なかでも、2,500mm幅の偏光板PFは、10.5世代パネルで真価を発揮するでしょう。藤森工業では、2,500mm幅の偏光板PFはもちろん、粘着フィルムや剥離フィルムなどの部材につきましてもご提供可能です。 お困りごと、ご要望がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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JAXAと一緒にトライした宇宙開発事業

もう10年以上前の話になりますが、IKAROS(イカロス)のことをご存じでしょうか。 JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)が進めた【世界初-ソーラー電力セイルで進む宇宙船】です。 宇宙船に帆がついており、その帆で太陽からの光の粒子を受けて推進力とすることで宇宙空間を移動する仕組みですが、粒子の力は非常に弱いため、大面積で受ける必要があります。 しかし、大きさ・重量が打ち上げコストに直結するため、できるだけ軽量、かつ宇宙空間で展開しても破れないギリギリを狙いました。 ・大サイズで非常に薄い帆(展開時 14m角) ・折りたたんだ状態でロケットに搭載する ・宇宙空間で規定サイズに広げる ・発射や展開の衝撃で破損しない ・宇宙空間の過酷環境(高温、低温、直射日光、放射線、スペースデブリなど)に耐える ・地球との通信に使用するための電力調達 これらの難題を解決するために、実はZACROSの技術が使われているんです。 ・超薄膜を製造する【精密塗工技術】 ・破損につながる恐れのある異物を混入させない【ハイクリーン技術】 ・製膜時に使用する基材から、傷つけずに帆を剥がすための【剥離処理技術】 ・薄膜太陽電池を宇宙船に搭載する【実装技術】 ビジネスには直結しないけれど、夢やロマンにつながるようなテーマ、 皆さんの身近にもありませんか。 そんな時はぜひお声がけください。夢の実現に向けて、ZACROS一丸で取り組みます!! 写真提供©JAXA

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5G向け材料開発の課題と新製品開発への挑戦の取り組み

スマートフォンの性能の進化には驚くばかりです。古い人間であるわたしは、手のひらに乗る端末でテレビの画質を大きく超える動画を編集して配信する時代が、生きているうちに来るなんて思ってなかったので、驚くほどの進化なのですが。 スマートフォンの小さなレンズでも、動画でさえ明るくくっきり撮れます。高解像度で長時間撮影もメモリ量によっては可能でしょう。それを編集することも手間は別にすれば今のスマートフォンはそれほど苦にしなくなりました。 でも、不満はあります。 まずは、バッテリーの持ち時間。日々改良がおこなわれているはずですが、自動車用のナトリウムイオン電池や固体リチウムイオン電池の話題は聞くものの、わたしはスマートフォン向けの大幅容量アップの話題をキャッチできておりません。 次に、スマートフォン使い過ぎによるギガ不足、通信速度制限。わたしは楽天モバイルを使っておりますがパートナー回線では5GB/月で制限されます。先日、少々の動画を送ると制限されてしまいました。 ギガ不足は現時点の4G LTE通信の設計による限界でもあり、5G通信では、通信速度、遅延、同時接続数を大幅に改善する規格ということから、通信速度制限なんて必要としなくなるものと考えます。 次世代=5G通信での課題 バッテリーの持ち時間についても貢献したいのですが、本ブログではサービスが始まり対応端末も増えてきた5G通信の話題を続けます。 5Gでは、ミリ波帯といわれる今の5倍から10倍ほど高周波となる周波数帯を使うことで通信速度が改善されます。しかし、それだけでは策定された5G規格の速度には届きません。その電波を複数束ねるなどいくつかの技術の組み合わせで実現を目指しています。さらに、アンテナが受けた電波を処理されたデータを高速でスマートフォン内に送る必要もありますので、あらゆる電子基板の高速伝送が必要となります。電子基板の高周波化が必要です。 高周波化すると、その信号波は山が小さく間隔も狭くなります。そのため信号を送る銅の表面の粗さや絶縁体の誘電特性によっては、信号波が鈍って、ちゃんと信号が伝わらなくなります。伝送損失が小さいことが求められ、絶縁体は低誘電なものが求められます。スマートフォンでは、小型軽量が当然であり、曲げられるフィルムタイプ電子基板であるFPCが多用されています。絶縁体はさらに曲がることが必要であり、表面がつるつるな銅箔としっかり密着することが必要です。 実用化されている技術として、低誘電である液晶ポリマー(LCP)フィルムによるFPCがあります。LCPは加工時の熱で柔らかくなりすぎると言われています。そのためにさらなる微細配線化は難しく、その太さの配線幅で使える範囲で使用されています。そのためより微細で高周波伝送が可能な基板材料が求められています。 次世代製品作りへの挑戦 まず、表面粗度の小さい密着しにくい銅箔へ密着し、これまでよりも低誘電な絶縁材料が必要です。そこで、低粗化銅箔に低誘電絶縁材料をコーティングし、その絶縁材料面を高耐熱の絶縁フィルムにラミネートするという設計をしました。現在、この構成でロール品を試作中です。 絶縁体の部分が、コーティングで作った層と高耐熱絶縁フィルムの層との積層体となります。この積層された状態で安定した誘電特性を保証しないとなりません。安定した精密コーティングはお任せください。 また絶縁フィルムへのラミネートは高温高圧が必要ですが、培ってきたラミネート技術で取り組んでおります。 コーティング技術とラミネート技術に材料技術を加えて次世代の製品づくりに挑戦 当社の品質保証体制があればこそ、次世代に必要とされる特性をもつ製品が社会に貢献できると考えています。その特性を発揮できる材料技術を、コーティング技術とラミネート技術を組み合わせて、お客様にとって使いやすい製品づくりに挑戦中です。 本コラムの内容は開発案件です。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。 【電子部材営業部 コラム担当】

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偏光板保護フィルムとは?その必要性から保護フィルムの選び方までを解説

近年、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどを搭載した機器の値段は安価になり、消費者はディスプレイを購入しやすくなりました。一方、それらを開発・供給するメーカーは、消費者が意識することのない画面のちらつき防止、映り込み防止、汚れ防止、高精細化などを実現する必要があり、偏光板や部材の表面処理、保護フィルムなどの細かな仕様を改善すべく、より良い提供事業者を探している担当者も多いのではないでしょうか。 本コラムでは、偏光板や保護フィルムの必要性や特徴に触れながら、偏光板保護フィルムの選び方について解説します。 偏光板とは 偏光板とは、振動する光を一定の方向だけに振動するように「光の振動方向を整える」ものです。 そもそも光は、360度の全方向に振動している電磁波です。例えば、テレビの液晶ディスプレイから偏光板を外すと画面の映像を人の目で見ることはできません。それは、液晶ディスプレイからの光が360度全方向に振動しているため、特定の光や映像を捉えることができないからです。偏光板を通していなければ、ディスプレイは真っ白な板が光を発しているように見えてしまうのです。 このような状態から映像を視認できるようにするためには、光の振動を一定の方向に整える必要があります。そこで利用されるのが偏光板です。光の振動を偏光板で一定方向に整えることで、人の目に映像が見えるようになります。つまり、テレビやパソコンのディスプレイに表示される映像(光)を見るためには偏光板が不可欠だということです。 偏光板保護フィルムとは ここまでディスプレイ上で映像などを視認するための偏光板の必要性についてお伝えしてきましたが、ここからはディスプレイ製造工程で偏光板を保護するために利用される偏光板保護フィルムの特徴や用途を解説します。 偏光板保護フィルムの特徴 偏光板保護フィルムは製造工程や輸送時・保管時のキズや異物から偏光板を保護する目的で使用されます。そのため要求される特徴としては、剥離した際に被着体へ糊残りなどの影響がないことや帯電防止・防汚性能があることが挙げられます。また、貼合した状態で外観検査やインライン検査ができるように、高透明、欠点数少、印字性付与なども求められます。 近年のテレビやパソコン、スマートフォンといった、ディスプレイ部材の製造工程のオープンセル化により、偏光板保護フィルムが貼合されている期間が長くなっています。そこでポイントとなるのが経時変化です。偏光板保護フィルムの劣化が剥離時のディスプレイの破損や外観不具合を引き起こしてしまう可能性があるため時間の経過に伴う変化を抑えることがディスプレイの保護にも大きく関係します。 【偏光板保護フィルムの特徴】 剥離による影響がない 帯電防止性能 防汚性能 高透明性 欠点数少 印字性がある 経時変化の安定性 偏光板保護フィルムの用途                                          多くのディスプレイの製造工程には偏光板保護フィルムが使用されております。上述しているように、液晶テレビのディスプレイやパソコンの液晶ディスプレイ、近年では有機ELを利用したディスプレイにも偏光板は必須です。私たちが毎日使うスマートフォンの画面にも偏光板が使用されており、ディスプレイの市場とともに偏光板保護フィルムの需要も続いていくと考えられています。 【偏光板保護フィルムの用途】 テレビ パソコン スマートフォン端末 タブレット端末 ドライブレコーダー デジタルカメラ  スマートウォッチ など 偏光板保護フィルムの選び方 それでは、実際に偏光板に使用する偏光板保護フィルムの選び方を見ていきましょう。 偏光板保護フィルムを選ぶ際の主なポイントは、前述したとおり高透明で光学特性に優れ欠点が少ないこと、剥離時に被着体への影響がないこと。また、経時変化が安定していることも欠かせません。これらの製品を提供する企業の選び方も重要です。素材を提供する企業として、高品質なものを提供できる技術やノウハウを持っていること、そして、各種偏光板に対応した粘着物性要求やフィルムの表面処理の性能付加(帯電防止や傷防止など)に対して、柔軟に変更処理をしてくれるかどうかも大切なポイントであると言えます。 偏光板保護フィルムを選ぶ際のチェックポイントには以下のようなものが挙げられます。 高透明で欠点が少なく、外観が良いもの 指紋や汚れが目立たないもの 経時変化の安定性があるもの 偏光板保護フィルムを提供する企業の選ぶ際のチェックポイントは以下です。 短期間での品質改善にも協力してくれる企業を選ぶ 各種偏光板に対応した粘着物性要求に対応してくれる企業を選ぶ 表面処理変更による性能付加(帯電防止、印字性、傷防止、経時劣化防止)などに対応してくれる企業を選ぶ これらのポイントを満たす製品および企業を見極めることが、高品質な製品を保つための要件となります。 まとめ 偏光板保護フィルムの質によって、テレビやパソコン、スマートフォンといったディスプレイを持つ製品の製造工程の安定性が大きく左右されます。偏光板保護フィルムを選定するときには、慎重に各社の特徴や技術や品質をチェックして、採用する製品を選ばなければなりません。そのためには、長年の技術やノウハウを蓄積し、常に新しい技術や製品を生み出している企業を選ぶことが安心ポイントであり、製品の品質向上を実現するポイントでもあります。 偏光板保護フィルムを提供する藤森工業では、情報電子事業分野はもちろん、ライフサイエンス事業や医療分野、建築・土木資材事業分野にも、光学フィルムをはじめとしたさまざまな製品を提供しているため、その幅広いノウハウと技術が偏光板保護フィルムにも生かされています。

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委託加工のメリットとは?委託加工の流れや技術をはじめ委託加工会社の選び方までを解説

加工はあらゆるモノの製造工程の基本とも言えます。その技術は日々進歩していますが、最新の技術を提供する企業のほとんどは、長年の経験とノウハウを持っています。メーカーとしては、設備やリソース不足の解消や、短期間での新製品対応、あるいは上がるオーダーレベルに対応できる加工業者を選び、かつコスト削減も考え「加工」は外部のプロフェッショナルに依頼することも選択肢のひとつに挙がるでしょう。委託加工についての基本的な知識や、委託加工をすることのメリットを確認しながら、委託加工のおおまかな流れと委託加工業者の選定方法を解説します。 委託加工とは 委託加工とは、メーカーが原材料を渡し、受託者が加工をするといった製造工程のなかの方法のひとつです。 モノの製造工程には必ず「加工」工程があります。しかし、製品を開発・製造するメーカーがすべての工程を行うとは限りません。例えば、フィルム加工やシート加工などの工程において、メーカーだけでは生産能力が安定しないという課題の解決や、設備をはじめとしたメーカーでは足りないリソースの補完をしたい場合に、専門技術を持つパートナーと開発・製造を行うのもひとつの手法なのです。これは、多くの製造工程で取り入れられており、リスクを最小限に大きなベネフィットを得られる手法でもあります。 委託加工のメリット 開発・製造を行うメーカーが自社ですべての工程をまかなう場合もありますが、委託加工をすることによって専門技術の提供はもちろん、生産設備のリソース不足や新製品への短期対応・改善もサポートしてもらえるというメリットがあります。また、メーカーが自社で設備やリソースを整備するのに比べてコスト削減・スケジュールの短縮ができたり、信頼のおける技術力を提供してもらえたりするという利点においても、委託加工は有用な手段だと言えるでしょう。 委託加工のメリットをまとめると以下のようになります。 信用に足る専門技術を提供してもらえる 生産設備をメーカー自身が用意する必要がなくなる 設備や人員といったリソース不足を補える 新製品への短期対応や改善をサポートしてもらえる コスト削減につながる 委託加工における主な技術の種類 委託加工での技術は加工を請け負う企業によってさまざまですが、主に「力」「熱」「電気」「化学」などに分けられます。それぞれの技術を合わせて加工処理をする技術も多いため、完全にカテゴリ分けをすることは難しいのですが、おおまかにはこのような技術を組み合わせた加工が行われます。 例えば、力で引き伸ばす工程がないキャストフィルムとして加工するキャスト機や、スリット加工をするためのスリット機、熱溶融等により樹脂をそのまま製膜できる押し出し機などは、「力」や「熱」、「冷却」などの技術を組み合わせることで、メーカーが求める最適な加工を実現させているのです。 このように、どのような技術を組み合わせて加工するかといった部分も、企業のノウハウや技術力だと言えます。もちろん、利用する技術や設備などのリソースは、委託加工を請け負う企業によっても異なりますので、メーカー側が求める技術とノウハウを持つ企業を選定することが重要です。 委託加工会社の選び方 委託加工を請け負う企業はさまざまですので、基本的にはメーカー側の要望を満たし伴走してくれる企業を選択することは大前提です。そのうえで、委託加工を検討する際には、先述したメリットをどのくらい得られるか、そしてメーカー側の要望に対してどのくらい柔軟な対応が可能かという視点で委託加工会社を選定することが大切です。 委託加工会社に期待するメリットを意識して優先順位をつけるなど、委託する前にあらかじめ選定ポイントを明確化しておく必要があります。メーカーでは加工に関する設備や人的リソースが足りない、コストを削減したい、確かな技術力のある企業に任せたいなどの要望に応えられるかといった選定基準が想定されます。 【選定ポイント】 専門技術に信頼性があること:必要な分野のノウハウや技術に精通している 加工に必要な機器が利用できること:フィルム加工においては、コーティング、押し出しラミネート、キャスティング等を行えるテストコーター、量産機を有し試作から利用できる など 設備や人員が整っていること:分野に精通した営業や技術担当者がいることや、各種設備を有しているなど 短時間での対応が可能なこと:短納期であった場合にもサポートしてくれる コスト削減につながること:高品質で低コストである 基本的には上記を満たすメーカーのなかから、委託加工企業を選定するとよいでしょう。さらに言えば、試作段階から量産時を見据えたシステム作りを提案してもらえれば安心ですし、品質規格取り決めなどをサポートしてもらえることを基準に含めるなど、想定できるメリットを選定ポイントとして明確化しておくことをおすすめします。 委託加工の流れ 最後に、実際に委託加工を行う場合の流れを確認していきましょう。 委託加工を依頼する場合には、まずはメーカーから専門の企業への問い合わせから始まります。 問い合わせ:メーカーの担当者からホームページやEメール、電話などで委託加工を行う企業への問い合わせを行う 打ち合わせ:メーカーの担当者と委託加工先の営業担当者や技術担当者などと、実験・試作内容の要望についてのすり合わせを行う ラボ機検討:専門の企業がテストコーターなどを使用したサンプルを作成する(サンプル作成に利用する部材量などを明確化しておくとスムーズでしょう) 評価:完成したサンプルを提出してもらい、メーカー側で評価を行う 実機での試作:提出されたサンプル評価に基づき、専門の企業は実機試作を行う 委託契約:試作品を確認後、委託契約を結ぶ 加工仕様などを明確化してサンプルの評価から試作を行い、委託加工を契約するといった流れとなります。また、場合によっては「3. ラボ機検討」の前後のステップで「秘密保持契約等」を検討する場合もあります。 まとめ 委託加工には、メーカーにはないノウハウや専門技術を享受できることや、設備や人的リソースをメーカー側で用意しなくてよいというメリットがあります。また、委託先企業の豊富な経験やノウハウで、詳細な委託要件のヒアリングや短納期についてもサポートしてくれるようなサービスがあると安心です。 藤森工業の委託加工サービスは、長年培った技術とノウハウはもちろん、製品設計を含めた開発支援から、コーティング、押し出しラミネート、キャスティングなどの幅広い試作や量産体制まで対応しています。加えて、開発段階から量産を見据え、限られた材料や費用、時間の中でもユーザーの要望に合わせたシステム作りを提供し、さらに信頼できる品質保証体制も整えています。 お問い合わせはこちら藤森工業の委託加工サービス(CCS)についてはこちら

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