委託加工の記事

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委託加工のメリットとは?委託加工の流れや技術をはじめ委託加工会社の選び方までを解説

加工はあらゆるモノの製造工程の基本とも言えます。その技術は日々進歩していますが、最新の技術を提供する企業のほとんどは、長年の経験とノウハウを持っています。メーカーとしては、設備やリソース不足の解消や、短期間での新製品対応、あるいは上がるオーダーレベルに対応できる加工業者を選び、かつコスト削減も考え「加工」は外部のプロフェッショナルに依頼することも選択肢のひとつに挙がるでしょう。委託加工についての基本的な知識や、委託加工をすることのメリットを確認しながら、委託加工のおおまかな流れと委託加工業者の選定方法を解説します。 委託加工とは 委託加工とは、メーカーが原材料を渡し、受託者が加工をするといった製造工程のなかの方法のひとつです。 モノの製造工程には必ず「加工」工程があります。しかし、製品を開発・製造するメーカーがすべての工程を行うとは限りません。例えば、フィルム加工やシート加工などの工程において、メーカーだけでは生産能力が安定しないという課題の解決や、設備をはじめとしたメーカーでは足りないリソースの補完をしたい場合に、専門技術を持つパートナーと開発・製造を行うのもひとつの手法なのです。これは、多くの製造工程で取り入れられており、リスクを最小限に大きなベネフィットを得られる手法でもあります。 委託加工のメリット 開発・製造を行うメーカーが自社ですべての工程をまかなう場合もありますが、委託加工をすることによって専門技術の提供はもちろん、生産設備のリソース不足や新製品への短期対応・改善もサポートしてもらえるというメリットがあります。また、メーカーが自社で設備やリソースを整備するのに比べてコスト削減・スケジュールの短縮ができたり、信頼のおける技術力を提供してもらえたりするという利点においても、委託加工は有用な手段だと言えるでしょう。 委託加工のメリットをまとめると以下のようになります。 信用に足る専門技術を提供してもらえる 生産設備をメーカー自身が用意する必要がなくなる 設備や人員といったリソース不足を補える 新製品への短期対応や改善をサポートしてもらえる コスト削減につながる 委託加工における主な技術の種類 委託加工での技術は加工を請け負う企業によってさまざまですが、主に「力」「熱」「電気」「化学」などに分けられます。それぞれの技術を合わせて加工処理をする技術も多いため、完全にカテゴリ分けをすることは難しいのですが、おおまかにはこのような技術を組み合わせた加工が行われます。 例えば、力で引き伸ばす工程がないキャストフィルムとして加工するキャスト機や、スリット加工をするためのスリット機、熱溶融等により樹脂をそのまま製膜できる押し出し機などは、「力」や「熱」、「冷却」などの技術を組み合わせることで、メーカーが求める最適な加工を実現させているのです。 このように、どのような技術を組み合わせて加工するかといった部分も、企業のノウハウや技術力だと言えます。もちろん、利用する技術や設備などのリソースは、委託加工を請け負う企業によっても異なりますので、メーカー側が求める技術とノウハウを持つ企業を選定することが重要です。 委託加工会社の選び方 委託加工を請け負う企業はさまざまですので、基本的にはメーカー側の要望を満たし伴走してくれる企業を選択することは大前提です。そのうえで、委託加工を検討する際には、先述したメリットをどのくらい得られるか、そしてメーカー側の要望に対してどのくらい柔軟な対応が可能かという視点で委託加工会社を選定することが大切です。 委託加工会社に期待するメリットを意識して優先順位をつけるなど、委託する前にあらかじめ選定ポイントを明確化しておく必要があります。メーカーでは加工に関する設備や人的リソースが足りない、コストを削減したい、確かな技術力のある企業に任せたいなどの要望に応えられるかといった選定基準が想定されます。 【選定ポイント】 専門技術に信頼性があること:必要な分野のノウハウや技術に精通している 加工に必要な機器が利用できること:フィルム加工においては、コーティング、押し出しラミネート、キャスティング等を行えるテストコーター、量産機を有し試作から利用できる など 設備や人員が整っていること:分野に精通した営業や技術担当者がいることや、各種設備を有しているなど 短時間での対応が可能なこと:短納期であった場合にもサポートしてくれる コスト削減につながること:高品質で低コストである 基本的には上記を満たすメーカーのなかから、委託加工企業を選定するとよいでしょう。さらに言えば、試作段階から量産時を見据えたシステム作りを提案してもらえれば安心ですし、品質規格取り決めなどをサポートしてもらえることを基準に含めるなど、想定できるメリットを選定ポイントとして明確化しておくことをおすすめします。 委託加工の流れ 最後に、実際に委託加工を行う場合の流れを確認していきましょう。 委託加工を依頼する場合には、まずはメーカーから専門の企業への問い合わせから始まります。 問い合わせ:メーカーの担当者からホームページやEメール、電話などで委託加工を行う企業への問い合わせを行う 打ち合わせ:メーカーの担当者と委託加工先の営業担当者や技術担当者などと、実験・試作内容の要望についてのすり合わせを行う ラボ機検討:専門の企業がテストコーターなどを使用したサンプルを作成する(サンプル作成に利用する部材量などを明確化しておくとスムーズでしょう) 評価:完成したサンプルを提出してもらい、メーカー側で評価を行う 実機での試作:提出されたサンプル評価に基づき、専門の企業は実機試作を行う 委託契約:試作品を確認後、委託契約を結ぶ 加工仕様などを明確化してサンプルの評価から試作を行い、委託加工を契約するといった流れとなります。また、場合によっては「3. ラボ機検討」の前後のステップで「秘密保持契約等」を検討する場合もあります。 まとめ 委託加工には、メーカーにはないノウハウや専門技術を享受できることや、設備や人的リソースをメーカー側で用意しなくてよいというメリットがあります。また、委託先企業の豊富な経験やノウハウで、詳細な委託要件のヒアリングや短納期についてもサポートしてくれるようなサービスがあると安心です。 藤森工業の委託加工サービスは、長年培った技術とノウハウはもちろん、製品設計を含めた開発支援から、コーティング、押し出しラミネート、キャスティングなどの幅広い試作や量産体制まで対応しています。加えて、開発段階から量産を見据え、限られた材料や費用、時間の中でもユーザーの要望に合わせたシステム作りを提供し、さらに信頼できる品質保証体制も整えています。 お問い合わせはこちら藤森工業の委託加工サービス(CCS)についてはこちら

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