コラム

光学用表面保護フィルムの選び方とは?基材・粘着剤の種類も紹介します

藤森工業では世界でトップシェアを獲得している「偏光板用保護フィルム」をはじめ、対光学フィルム用途を中心としたPET基材ベースの保護フィルムを展開しています。保護フィルムには粘着剤をシート化したもの、基材フィルムに粘着剤を塗工したものがありますが、当社は基材に粘着剤をコーティングしたタイプの保護フィルムをラインナップしています。

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今回は保護フィルム選定のうえでポイントとなる基材の種類・粘着剤の種類について、ご紹介します。

基材の種類

光学用表面保護フィルムの基材として当社はPETフィルムを用いて粘着剤を塗工した製品をラインナップしています。
PETフィルムは、他社で用いられているPE、PP、PET、PVC等に比べ、透明性が高く、さらに耐熱性とコストのバランスに優れています。また光学用ラインナップが数多く展開されているため、光学フィルム用基材としての採用実績も豊富です。
ただし、非常に高温の工程を要する場合や熱による膨張・収縮により生じるズレを防止するためなど、使用環境により他のフィルムを基材とすることもあります。光学特性を必要とする場合のご相談も承ります。

粘着剤の種類

代表的な粘着剤には、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコン系などがあります。それぞれに長所と懸念点があり、貼り合わせる素材や使用シーンなどに応じて使い分けます。

各粘着剤の材質ごとの長所・懸念点
 長所懸念点
アクリル系 設計の自由度が高い 低温での粘着力
ウレタン系 エア抜け性が良い 湿度劣化(黄変)
ゴム系 低誘電・低透湿 耐熱性
シリコン系 高耐熱性 汚染性(移行性)

アクリル系

アクリル系は材料組成を変化させることで、幅広い粘着力を発現させることが可能です。またタック性、なじみ性に優れ、汚染性が少ない特性から、多くの分野で使用されています。ただし低温での貼合時には粘着力の低下の可能性があるため、使用環境に注意が必要です。

ウレタン系

ウレタン系は柔軟性が高く、再剥離性や貼合時のエア抜け性が良いという特徴があります。粘着力の温度依存性が小さく帯電防止性も発現しやすいことから微粘着系に使われることが多い粘着剤です。弱点としては紫外線下での黄変や湿度の影響を受けやすいほか、粘着力の調整も難しい点があげられます。

ゴム系

ゴム系は被着体の選択性が低く多様な素材に接着可能で、オレフィン系のような難接着素材にも優れた粘着性を示します。難点としては耐候性や耐熱性に劣る為に変色や劣化、軟化などにより接着不良が生じやすい点があげられます。

シリコン系

シリコン特有の物性から、耐熱性や耐寒性・電気絶縁性といった多くの特性に優れており、またシリコンやフッ素といった難接着素材にも優れた粘着性を示します。一方で、粘着剤そのものが高価格であることに加え、汎用的な剥離剤が使えないといったコストアップ要素があり、特殊な用途に用いられるケースが多い粘着剤です。

 

藤森工業ではアクリル系を中心にラインナップしており、ウレタン系も展開しています。 以下に主力であるアクリル系粘着剤のラインナップについて紹介します。

各被着体に対する粘着力 

 

 

 

chart1.pngサンプル構成:サンプル構成:基材=PET(厚み38μm)+粘着剤(厚み10μm)
測定条件:剥離角度=180°剥離、剥離速度=0.3m/min. 

 

上表は、基本となる粘着主剤に対して、添加剤を加える等の配合調整することにより、各被着体に対する粘着力をある程度の範囲で調整できることを示しています。例えば、対PETフィルムの保護フィルムとして微粘着タイプのものを検討されている場合、主剤Aを配合調整することでより粘着力が低いものにできる可能性があります。
実際の保護フィルム選定では、使用する基材の選定(素材、厚みなど)や帯電防止(AS)処理などの付加機能、お客様の使用条件で求められる耐熱性などを考慮しながら設計します。

藤森工業のディスプレイ工程用・出荷用保護フィルム EWシリーズ

透明性が高く、貼合したままでの外観検査が可能な保護フィルムです。

EWシリーズのカタログは以下からダウンロード可能です。

「表面保護フィルム」に関するお問い合わせ

藤森工業では有機EL工程用保護フィルムや偏光板用保護フィルムなど各種保護フィルム製品をそろえているほか、委託加工も承ります。

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